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超ディープ【デカ盛り&鬼辛 道場破り】衝撃の”タツタごはん” 多津田食堂(中央区六本松)

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  2019/04/02   ※記事公開時の日付です

1963年創業の食堂

 

どもども、死ぬまでにチョモランマを見たい、くりしんです。

 

店構えからして満足満腹だった。

 

六本松公園から少し南に下った住宅街の一角にある。

 

かつて九大六本松キャンパスに通った方には馴染みの店かもしれない。

 

八百屋さんの隣という立地も、もうそれだけでノスタルジックだ。

 

暖簾の下を覗く。

 

中の様子はまったくうかがえない。

 

扉には貼り紙がいくつか。

 

うんうん、これもなんだかよござんす。

 

さてと、一度後ずさりして店の全体像をもう一度確かめてから中に入りますよ。

充実の500円定食

 

「うえーいっすぅー」

 

引き戸を開けると耳に飛び込んできた謎の言霊。

 

発したのは年季の入ったオープンキッチンに立つ、黒装束コワモテオーバー50の男性だ。

 

左手首にはパワーストーンブレスレット。

 

貫禄じゅうぶんに、威勢よく中華鍋をガシャガシャやっている。

 

店内は横並びのカウンター10席のみ。

 

火曜日の午後2時すぎだが店内は満席である。

 

運動部の学生らしき若者たち、年齢不詳のおばちゃん、白髪交じりのおっちゃん、近所のにーちゃんといった顔ぶれだ。

 

また、お客さんが入ってきた。

 

「うえーいっすぅー」

 

メニューは店内の壁に貼ってある。

 

シンプルといえばシンプルだがユニークといえばユニークなのねん。

 

この店は「500円定食」で有名だ。

 

豚みそ煮

 

鉄板やき肉

 

鉄板ホルモン

 

鉄板豚キムチ

 

ハンバーグ

 

豚しょうが焼

 

チャンプルー

 

麻婆豆腐

 

とんかつ

 

オムレツ

 

野菜炒め

 

単品でもとれます(350円)

 

チーズのせハンバーグ100円プラス

 

定食のみそ汁を豚汁にすると100円プラス

 

おっ、こっちにも単品があるぞ。

 

白札に注目。

 

さっきの定食メニューコーナーにも書いてあった。

 

めし大盛は100円プラス(一人で完食できる方のみ)

 

そんなすごいのか、うむむ。

 

さあ、どうしよう。

 

何をオーダーしようかね。

 

やはりここの看板メニューだと言われている「豚みそ煮」かな。

 

迷っているうちに店内で動きがあった。

 

「ごちそうさま。おいくら?」

 

年齢不詳の女性が席を立つ。

 

「500円すーぅ」

 

硬貨を受け取った店主はていねいに頭を下げながら違う呪文を大きな声で発した。

 

「ありたいっすぅー」

 

多津田食堂は「うえーいっすぅー」にはじまり「ありたいっすぅー」で終わるのだ。

挑むか、挑まざるか

 

オープンキッチンの壁にはこんなコーナーが。

 

創業昭和三十八年を、決してアピールしているのではない。

 

たぶん店主は何度も同じことを聞かれてイヤになったのだ。

 

「うえーいっすぅー」

 

おっとまたお客さんがやってきた。

 

先を越されてはならぬ。

 

「すみません。豚みそ煮定食のみそ汁を豚汁に。ごはんは~」

 

「普通の店より多いよ。少なめにしときますか」

 

「いや、大盛りでお願いします」

 

その瞬間、店主の鋭い眼光がオイラのつぶらな瞳をロックオンした。

 

こちらの図体を見て納得したのか。

 

「大盛りねぇ。わっかりましとぉあー」

 

わりとあっさり受け入れてくれた。

多津田食堂の日本昔話ごはん

 

よくある黒の”大きめ定食屋どんぶり”で、まずは豚汁がやってきた。

 

ネギが切れてないのはご愛敬。

 

「白みそ」の海から顔を出すエノキダケが新鮮でやんす。

 

次に白褐色の手のひらサイズのボウルに盛られ、メインの「豚みそ煮」が登場。

 

それは想像を見事に裏切る一品だった。

 

豚モツのみそ煮込みではなかった(書いてたやん、店の扉に)。

 

「味噌チゲ定食」と間違えたのではないか。

 

そう疑いたくなるような赤い海の中に豚肉のコマ切れと細モヤシ、刻みネギが泳いでいた。

 

箸先でいろいろと確認していると、

 

「うぇいっ、ごはん大盛りっすぅ」

 

見よ、このチョモランマ級の多津田食堂の白飯”タツタごはん”を!

 

並べて写真を撮っているうちに雪崩が起きるぐらいの”最高峰”だ。

 

さあ、どのルートから攻めるか。

 

まずは正攻法で豚汁をズズズッじゅるり。

 

喉と舌を湿らした後はトップ・オブ・マウンテンにかぶりつく。

 

そう、ソフトクリームを食べるときと同じ”ファーストバイト”だ。

 

数回、歯でもてあそんだあとに、ほじくり返して赤い海のエキスをまとった「豚みそ煮」を口に運ぶ。

 

ああ、なんということでしょう。

 

しっかり辛くて、後口はしっかり甘い。

 

メシをワシャワシャかきこめる系テイストなのねん。

幸せを呼ぶ黄色いタクアン

 

とはいえ、豚みそ煮に後追いごはん、豚汁で流し込むという”ゴールデン・トライアングル食べ”をすすめていくうちに、冬が、いや、飽きがやってきた。

 

そのとき、救世主(メシア)が目の前にあらわれたのだ。

 

”飯屋のメシア”幸せの黄色いタクアンである。

 

テーブルには何の説明もない。

 

黙って取っていいものなのだろうか。

 

もしかすると「やきめし」の「大盛り」を注文した人しか食べられない逸品かもしれない。

 

とにかく今やるべきことは、店主の目を盗んで幸せをゲットすることだ!(普通に食べ放題でしょ)

 

店主は具材を鍋に入れ、調理に集中しはじめた。

 

今だ!

 

狼よ、いや、おお神よ!

 

私はなんという善人なのでしょうか。

 

3枚しか取りませんでした。

 

自宅なら鉢いっぱいの1本分を平気でたいらげるのに、です。

 

ガマンできずに1枚をひと口で食べる。

 

ああ、こんなペース配分で大丈夫なのだろうか。

 

ええい、こうなったら旧約聖書の出エジプト記だ!

 

モーセの十戒だ!

 

紅海を、海を割るのだ!

 

と、「豚みそ煮」の赤い海をごはんどんぶりにダボダボ注ぎ込む。

 

ああ、よくみるとこのボウルはカフェオレボウルではあるまいか。

 

ほらカンタン♪

 

「あつあつピリ辛みそスープごはん」のできあがりでやんす。

 

半月にも似たタクアンで茶碗のなかをキレイにしながら流し込んでおしまい。

 

どんぶりとボウルをすべて重ねましたとさ。

 

「ごちそうさまでした」

 

「700円すーぅ。ありたいっすぅー」

 

ていねいに引き戸を閉めようと店内を振り返ったときに気がついた。

 

カウンターの下には荷物置きの棚があり、そこにはマンガ『蒼天の拳』(原哲夫)が全巻平積みされていたことを!

 

しかし、繁盛しているあの店でゆっくりマンガを読む勇気のある漢(おとこ feat.蒼天の拳)はどれくらいいるのだろうか。

 

そんなことはどうでもいいっ!

 

強敵(とも)よ、一緒に”タツタごはん”定食メニューを全制覇しようではないか!

 

今日も最後まで読んでくれて、ありたいっすぅー♪

 

くりしん

でぶグルメライター

昭和40年代生まれの自称“でぶグルメライター”。各メディアで執筆中。飲んだら止まらない”ヨッパライター”でもある

 

■店舗情報

店名 多津田食堂
ジャンル 定食
TEL 092―771―4023
住所 福岡県福岡市中央区六本松4-7-3
交通手段 六本松駅から300m
営業時間 月~土 10:30~22:00
定休日 日曜日

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