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すごいお通しシリーズ第一弾 あらやだ、旬の小鉢が5品も? 食堂えぶりお(中央区春吉)

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お通しなのに(いや、お通しだからこそ)気合いが入っている。そんな一皿に出会ったことがあるだろうか。
私がその一皿に出会ったのは「食堂えぶりお」だった。

この出会いは「お通し=メインが出てくるまでの空腹しのぎ」という、浅はかな“食いしん坊精神”をばっさりと切り捨ててくれたのだ。

アラサーだけれど、ぎりぎり20代。オトナ女子と呼べば聞こえがいいが年の割に世間知らずな28歳にとって、「食堂えぶりお」はいかにも大人な雰囲気でドキドキする店構えだ。
味のある文字で「えぶりお」と書かれたのれんをくぐると、黒と木目で統一されたシックな店内が表れる。

しまった。
厨房の前には杉の一枚板が据えられている。いかにも高級な雰囲気だ。

チェックのシャツに毛玉だらけの綿パン、くたびれたスニーカーとラフな格好で来たことを後悔していると、店主がさわやかな笑顔で迎えてくれた。
その笑顔に安心しきって席に着く。

ビールで喉をうるおしていると、そのお通しは表れた。小石原焼の大皿に並べられたカラフルな豆皿。店主はよく通る声で解説してくれた。

「本日のお通しはこちらの5品。干し柿チーズ、ゲソののり酢和え、ニンジンのムース、栗とムカゴ、カボチャのすり流しです」

はて。
どんな料理なのか、一度聞いただけでは分からない。しかし、オトナ女子たるもの「これはなんですかー?」なんて質問はできない。
「へ、へえ」「ふう~ん」「ほお」などと知ったかぶりをしながら口にしていたが、初めて食べるその5品にすっかり魅了され、好奇心を抑えられなくなってきた。

(このスープのような、だけど和風の味がする「すり流し」って?)

(ムカゴ?なんか聞いたことあるけど豆なの、芋なの、何かの子なの)

(ニンジンのムースって、なんでお通しにムースなんだろう)

(というか、お通しがこんなにいろいろ出てきていいんですか!)

次の一杯を頼むついでにすました顔で尋ねてみると、店主は一つひとつていねいに答えてくれた。

「すり流し」は野菜などをすり鉢ですり、ダシでのばしたもの。この日のすり流しは、裏ごししたカボチャとかつおダシを使っている。
「ムカゴ」はヤマイモの茎にできる実のようなもの。煮物や炊き込みご飯にされることが多いが、えぐみをやわらげるために店主は唐揚げにしたという。
「ニンジンのムース」は過去に一度だけ出したところ、評判が良すぎてお通しのレギュラーになったらしい。

店主・太田さんは「自分自身が食いしん坊だからいろんな種類を食べたい」と考え、お通しの数を5~6種にしている。「食堂えぶりお」のお通しの品数には、店主の誇るべき“食いしん坊精神”とおもてなしの心が表れているのだ。

お通しに込めるオーナーの想い。しかと受け取った!

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古林咲子

はらぺこライター

まもなく30歳のはらぺこライター。くりしん師匠にその食いっぷりを認められ、月に一度「ぶらりふとり旅」の代打を勤める。夜は“今泉の咲子”になる。

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■店舗情報

店名 食堂えぶりお
ジャンル 定食
TEL 092-762-0001
住所 福岡県福岡市中央区春吉2-19-15
交通手段 渡辺通駅から399m
営業時間 [月~木] 18:00~翌1:00 (L.O)
[金] 18:00~翌3:00(L.O)
[土日] 17:00~翌3:00(L.O)
夜10時以降入店可、日曜営業
定休日 不定休

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